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2011.02.03.
株式会社ニューバランスジャパン フットウェアデザイナー 立澤慎之助さん:後編
--前回に引き続き、株式会社ニューバランスのフットウェアデザイナー立澤慎之助さんが登場。彼の手掛ける奇抜なデザインは、若者をはじめとする多くのランナーの心を掴んでいる。その感性やアイディアは、いったいどこから生まれるのだろうか。今回はライフスタイルのお話を聞きながら、彼の発想のメカニズムを解明していく。
-EMPOWERMENT WORD-
「目指したいのは、新しいライフスタイルを提案することです。例えばスマートフォンやハイブリッド車のように、それがあるだけでユーザーのライフスタイルがガラリと変わるような、それがあるだけで未来を感じるようなデザインを手掛けることが出来たら幸せです」

「デザイナーこそ第一のユーザーであれ」 ランナーになることで得た仕事へのヒント
--ランニングシューズのデザインを手掛けている立澤さんは、プライベートでも4、5年ほど前からランニングを楽しんでいる。これまで湘南マラソンや東京マラソン、新宿ハーフマラソンを走り、今年も東京マラソンで42.195キロに挑戦するとのこと。ただ、プライベートとはいえ、それも仕事の延長線上にあるものだ。
「ランニングを始めたのは、自分がランニングシューズのデザイナーになったからです。『デザイナーこそが第一のユーザーであれ』。それが、私のモットー。しっかりスケジュールを組んで仕事終わりに会社の周りを走っています。部活みたいな感じですね。会社は隅田川沿いにあるので、橋を渡って豊洲の方まで約7kmを走ります。東京のこの辺りは夜のナイトランも楽しめますね。もちろん朝も気持ちがいいですけど、日が落ちてからランニングしている人の方が圧倒的に多いのが東京ライフスタイルの現状ですし、ナイトランナーとしてまさに今それを実体験中です」
-自分がランナーになったことによって、ユーザーとの共通言語が出来たという実感があるらしい。それは、例えばこんなふうに仕事に活きている。
「このデザインだとこの部分が脚当たりをする、といった具合に、自分が街を走ることによって得た実体験の知識をデザインに落とし込むことができるんです。以前、リフレクター(反射素材)を付けたシューズをデザインしたことがあるのですが、それも実際に自分で走ってみて、夜に車が後ろから来る場合、横から来る場合...とシュミレーションを重ねました。シューズのどの部分にどのようにデザインしたらいいのか実体験から生まれたアイデアが活きています。お陰でそのシューズは、都市型ナイトランナーにとても好評です。実体験することで、こういったデザインが欲しいという欲求も自然と生まれますし、熱をまとったデザインにもなります。デザイナーとしてはユーザーの意見を聞くことも重要な要素ですが、自らがユーザーとなって体験を共感することこそが、ユーザーの心に響くデザインを制作するポイントだと思います」

--仕事後はランニングに勤しんでいる立澤さんだが、デザイナーの一日はどんなふうに流れて行くのだろうか。
「朝は7時に起きて、8時半まで家でゆっくり過ごします。現代社会においてはなかなか難しいことですが、朝ゆっくり過ごすことはライフスタイルのこだわりでもあります。そして、朝食はパンなど簡単なものですが、必ず食べるようにしています。9時半には会社に到着して、特にデザインの締め切りなどに追われていないときは、午前中はメールチェックをしたり、海外のデザイントレンド情報をチェックしたりなど、簡単な事務作業をします。午後は街に出て、人々のファッションや店頭に並ぶ商品を見るなど、今の市場のトレンド調査を行います。シーズンごとに来るデザイン締め切り間際には事務作業はできず、出社後すぐにデザインに取り掛かり、一日中作業しっぱなしということもあります」
ストレス解消法は「笑う」こと! 今後はライフスタイルを一新するデザイナーに
--立澤さんのモットーは、「マイペースを保つ」ということ。デザイナーとして、常にマイペースを心がけることがいい仕事につながるという。忙しすぎて余裕がなくなってくると、それが感性を左右し、デザインを通しユーザーに伝わってしまうからだ。。
「ストレスを溜めないように気を遣っています。家は完全リラックススペースにしていますよ。いちばんのストレス発散方法は、とにかく笑うこと。『アメトーーク!!』や『にけつッ!!』などのお笑い番組を、大声で笑いながら見ます。そして、夜はなるべく早めにグッスリ寝ます」

--お笑い番組のほかに、立澤さんが魂を揺さぶられるほど好きなもの、それは格闘技観戦だ。プロ格闘技の青木真也選手とはプライベートでも大の仲良しで、かつては青木選手のリングコスチュームをデザインしていたこともあった。
「週末にはよく青木選手とスーパー銭湯に行くのですが、休日にしっかりリラックスすることで、月曜からの仕事に向けて良いコンディションを作ることができます。これは仕事において精神的にも肉体的にも非常に重要な要素だと思います。むしろ、良い休日の過ごし方こそが良い仕事を達成する為の条件だとも思っています。あと、プロのアスリートと一緒に過ごすことで、食生活が少し変わったんですよ。前は毎日食べていた大好きなかき揚げなどの油ものも、今では週に一回を心がけています。現在進行形で活躍するワン&オンリーなアスリートの影響も、私のライフスタイルのひとつになっていますし、そういった全ての週末の時間こそが次のデザインに繋がる要素になっています」
--オンとオフをしっかり切り替えながらも、その二つがリンクし、相乗効果を成している。最後に、立澤さんが今後目指して行きたいことをお聞きした。
「これから目指したいのは、新しいライフスタイルを提案することです。例えばスマートフォンやハイブリッド車のように、それがあるだけでユーザーのライフスタイルがガラリと変わるような、それがあるだけで未来を感じるようなデザインを手掛けることが出来たら幸せです。そして、それがユーザーの笑顔に繋がれば、デザイナーとしてこんなに嬉しいことはないですね!」
【【立澤慎之助さん プロフィール】】
たつざわ・しんのすけ。1976年、横浜市生まれ
2001年株式会社ニューバランスジャパン入社。デザイン課にて様々なシューズのデザインとカラーリン グを担当。
代表作はM576/20周年コレクション、アースマラソンコレクション、レインボーランニングコレクションなど。
趣味は格闘技観戦。
今回のスペシャルプレゼントは立澤慎之助さんデザインのニューバランスMR1040アースカラーをプレゼント!
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